TETSUYAのレトロが好きで何が悪い Vol.13 SEGA編

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更新:2023.02/24 (公開:2023.02/24)

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今回はなんとゲームではなく皆さんご存じ、サクラ大戦、ソニックでおなじみのSEGAについて、
レトロゲーマーのTETSUYAさんに当時の事をお伺いしました!
コンシューマーゲーム、ソーシャルゲーム、アーケードゲームなどなど様々な分野で耳にするメーカー。
果たしてレトロゲーマーにはどのように映っているのか。
今回の記事も目が離せません!

戸松

今回はSEGAさんについてレトロゲーマーのTETSUYAさんに色々お伺いしたいと思っております!
多分聞いたことない人はほぼいないんじゃないかっていうぐらい有名な企業さんだと思うんですよね。

TETSUYAさん

そうですよね。目につきやすい所で言うとSEGAっていうゲームセンターは皆さん見覚えがあるのではないかと思います。
コンシューマーゲームで言うとセガサターン等がありますよね。
ゲームソフトやキャラで有名な所だと、「サクラ大戦」、「ソニック」などもセガの企業さんが出しているゲームで、皆さん聞き覚えがあるのではないかと思います。

戸松

今でも人気なゲームソフトを多く排出していますよね!

TETSUYAさん

今回はゲームを中心にSEGAさんの事をお話させていただくのですが、実は海外進出を視野に入れた企業さんだってことご存じですか?

戸松

え!?そうだったんですか!?

TETSUYAさん

そうなんです。
元々海外から来ている企業なんです。
カジノのスロットマシーンとか今のゲームセンターで遊べるメダルゲーム系。
所謂アミューズメント施設の先駆けを日本でしたのがSEGAなんですよね。

戸松

そうだったんですね!確かに街中やデパートでSEGAのゲームセンターを見かける時がありますね。

TETSUYAさん

歴史を語り始めると時間がとても足りないので、簡単にまとめると「世界初」や「日本初」に凄くこだわったゲーム会社なんですよね。

戸松

まだ世に見たことが無い物を作り出すことに力をいれていたってことですかね?

TETSUYAさん

そうなんです。ただ、とても斬新なものを作り出していたのにヒットしない事もありました。

戸松

新しいものを作っていく時にはそういった事もありますよね。

TETSUYAさん

本当に新しい事を取り入れていった企業さんですが、悲しいことに世に広めていくのはSEGAをオマージュして作った他企業さんの商品なんです。

戸松

技術として新しいものを取り入れているのに、他の企業からそれをベースにしてもっといいものが出てしまうっていうことですかね?

TETSUYAさん

そうなんです!wなので僕の中では可哀そうな企業としてのイメージが結構残っていますね。
1950年にはスロット会社として輸入等を手がけ、そこから日本の企業と合併し、1960年頃にはService Game Japanという会社になって、SEGAっていう会社名はその時のService Gameの頭文字を2文字ずつとったんですよね。

戸松

そうだったんですね!初めて知りました!
先程世界や日本で初のものを取り入れていくといったお話があったと思うのですが、具体的にはどういった技術、モノなどがあったのでしょうか?

TETSUYAさん

初で言うと、1971年に…戸松さんピンボールの筐体って見たことありますか?
ゲームセンターに昔あった棒を引っ張って弾を飛ばすゲームなんですけど。


▲ 引用:https://dailyportalz.jp/kiji/150602193702

戸松

あります!どこか忘れましたけど、専門のゲームセンターで遊んだ記憶がありますね。

TETSUYAさん

あれはSEGAが国産初ですね。
他にも8bitマシンの家庭用のゲームパソコンとしてSG-1000を1983年に発売してます。実はこれがファミコンと同時発売だったりします(笑)

戸松

ファミコンと同時発売なんですね!

TETSUYAさん

せっかく日本製では初となる家庭用8bitマシーンだったんだけど、ファミコンとのハード商戦に敗れてシェアは任天堂にとられてしまいます…。
シェアについては後ほどお話させていただきますが、その後にも初の16bitマシンとしてメガドライブを出したり、次世代マシンとしてセガサターンを出したりとか。とにかく「SEGAが初」っていうのが多いわけです。ハードの性能にも「初」が多かったですね。

戸松

少し聞いただけでもたくさんの「初」が出てきますね。

TETSUYAさん

ゲーム機を出す前にはピンボールやメダルゲームとか。あとクレーンゲーム代表格の「UFOキャッチャー」はSEGAさんが商標登録しているんです。
UFOキャッチャーもヒットしてますけど、SEGAは本当はアミューズメントだけじゃなくて、家庭用ゲーム機でシェアのトップを取りたかった。そういう裏話がありますね。

戸松

SEGAさんは挑戦心に満ち溢れた会社さんだったんですね!

TETSUYAさん

ある意味、「先見の明」を持った会社だと思うんですよね。出したものが後にヒットする商品につながっていくわけですから。
なのでSEGAといえば初物好きって印象が僕の中ではあります。

SEGAの代表的なゲームと言えば?

戸松

先ほどの会話の中にも家庭用ゲーム機というところに重きを置きたかったっていう話が出てきたと思うのですが、SEGAの代表的な家庭用ゲームソフト、ゲーム機について解説してもらいたいです!

戸松

まず最初に名前を挙げたいと思っているのは、メガドライブ。
最近だとメガドライブミニ2ってのが出てるんですけど。
リアル世代の人は勿論、今の世代でレトロゲームが好きな子も結構買ってますよね。
そういう根強い人気があるメガドライブですかね。SEGAのゲーム機で有名なのは。
あとは、プレイステーションに負けちゃいましたけどセガサターン。
それと一番最後に出したドリームキャスト。
この中でどれがSEGAとして代表的なのかって言われたら、僕の中ではやっぱりメガドライブかなぁ。
今でもこうして再販されるくらい人気だし、今の世代の方でも名前くらい知ってるって方も多いですし。


▲ 左 : メガドライブ / 中 : セガサターン / 右 : メガドライブミニ2

戸松

TETSUYAさんの世代的にドンピシャなのがメガドライブになるんですかね?

TETSUYAさん

ドンピシャでメガドライブ世代です。
1988年僕は中学校2年くらいのことですね。

戸松

一番ゲームが楽しい時期ですね!

TETSUYAさん

ちょうどゲームにハマってる真っ最中。やっと自分の小遣いでゲームを買い始めたくらいの頃。
多少難しいゲームにも興味持ったし、1番ゲームを吸収できる時期ですよ。
あとはゲームセンターにたまり始める頃ですよね(笑)

戸松

そのぐらいの頃ですよね(笑)僕も中学生はそんな感じでした(笑)

TETSUYAさん

そういう色んな意味でゲームに1番精通してくる時期ですよねw
そんな中でもメガドライブをなくして僕のゲームの歴史は語れないぐらいの重要な位置にありますね。

戸松

すごいですね!レトロゲーマーのTETSUYAさんが基盤になると仰るくらいメガドライブに影響を受けたんですね!

TETSUYAさん

実は一番好きなハードなんですよ。メガドライブは思い入れが強いですね。

戸松

ゲーム機と言うと、メガドライブ、セガサターン、ドリームキャストという僕でも聞いたことがあるような有名ハードがそろい踏みですね。
僕なんかはセガサターンの世代だったかな。
ちなみに、ゲームソフトっていうところで言うと、SEGAさんで有名なタイトルは何になりますか??

TETSUYAさん

今の世代に通じる代表的なのはソニックですかね。

戸松

確かに!SEGAさんとソニックって切り離せない関係ですよね。


▲ ソニック 引用:https://sonic.sega.jp/SonicOrigins/

TETSUYAさん

任天堂だとマリオとかカービィ。
スクエニであればドラクエとかファイナルファンタジー。
そこで言うとSEGAさんの代表キャラはソニックだと思うんですよ。
でも、僕の中では体感シリーズがSEGAさんの代表的なゲーム作品だと思ってます。

戸松

体感シリーズですか?

TETSUYAさん

例えば、レースゲームで実際にハンドル握りながらプレイするとか。
戦闘をするゲームだったら銃を持ってプレイしたり、コックピットをイメージした筐体に乗り込んだり。
筐体を操縦席にしたりしたのはSEGAが初めてですね。


▲ 世界初の体感ゲーム『ハングオン』筐体(1985年) 引用:https://www.sega.jp/history/arcade/topics/6483/index.html

戸松

えぇ!そうなんですか!?

TETSUYAさん

体感ゲームシリーズっていうのが当時あったんですね。
アミューズメント施設、いわゆるゲームセンターで流行ったゲームなんです。
ここからがポイントなんですが、SEGAさんの黄金期ってこの体感ゲームシリーズが出ていた時期なんですよ。
1985年から1990年くらいの5年間。
毎年必ず1作か2作出してたゲームシリーズで、タイトルとしてはスペースハリアー、アウトラン、アフターバーナー、ハングオンとか。今でも家庭用ソフトとしてちょこちょこ出てたりするんですけど。
レースゲーム、飛行機ゲーム、SFゲームとか、色んなジャンルの体感ゲームがありました。

戸松

ハングオンとか懐かしいですね!筐体のバイクを横に倒して操縦するゲームですよね?
僕小学生の時に父とゲーセンでやった記憶があります!

TETSUYAさん

あれを80年代に作っちゃったんですよ。
当時はポリゴンがない時代でしたけど、90年代に入ると3Dポリゴンが開発され始めて、テレビとか映画ではバーチャルリアリティが取り入れられ始めました。
それをアーケードゲームとか家庭用ゲームに初めて取り入れたのがSEGAだったんです。
3Dポリゴンで有名なのはバーチャファイターですね。
当時は格闘ゲームがストリートファイターの影響ですごく流行ってたんです。
90年代なってからはストリートファイターと餓狼伝説っていう2大格闘ゲームが大ヒットしてて、当時のゲームセンターは格闘ゲームしか置いてないところもあったりしたんですよ。

戸松

格闘ゲームしかないゲームセンターは想像できないですね・・・
それだけ流行ってたってことなんですね!

TETSUYAさん

格闘ゲーム全盛期だったので、体感ゲームシリーズのシェアはだんだん落ちて廃れていったんです。
でもSEGAは先の時代を見ていたから、次はバーチャルリアリティの時代だ!ってことで格闘ゲームとバーチャルリアリティを組み合わせて、バーチャファイターを作ったんです。いわゆる3D格闘ゲームですよ。


▲ バーチャファイター

戸松

3Dってことは奥行きがある格闘ゲームってことですよね。

TETSUYAさん

そうです!3D格闘ゲームは2Dドットで作成したゲームでは表現ができないカメラワークとか動きが特徴でした。
なにしろ動きが派手だし速いしスムーズに動くし。
今見ると粗いポリゴンだから何だこれって思うかもしれないですけど(笑)

戸松

ではバーチャファイターは当時からしたら結構革命的なゲームだったんじゃないですか?

TETSUYAさん

そうですね。世界初の3D格闘ゲームというジャンルを作ったのは、SEGAなんですよ。

戸松

そうだったんですね!初めて知りました!!!

TETSUYAさん

そのバーチャファイターの大ヒットに便乗して、体感ゲームシリーズにもバーチャルリアリティを取り入れてました。
それが、「バーチャレーシング」ってゲームです。これも大ヒットしてましたね。

戸松

そのゲームは初めて聞きました!

TETSUYAさん

自動車学校にありそうなシミュレーターみたいな感じのゲームだったんですけどね。
結構リアルに作り込まれている運転席があって、色々視点も変えられるんですよ。
運転席の視点とか、レースゲームによくある車の上からの視点とか。
当時は結構斬新だったからゲームセンターでヒットしてましたよ。
SEGAさんの歴史は1980年代が体感シリーズで、1990年代はバーチャルリアリティを取り入れた次世代ゲーム。
それと並行して、家庭用ゲーム機にも力を入れてた時期なんですよ。
SG-1000っていう8bitゲーム機の本体から始まって、マスターシステムとメガドライブって順番で発売したんですよ。
特にメガドライブは自社がゲームセンターで展開しているゲームをいちはやく家庭用に移植することを目的として設計されたハードだったんです。

戸松

ゲーセンからの移植が多いハードですか!それは少年達からすると夢のようなゲーム機ですよね!

TETSUYAさん

そうなんです!
ゲーム少年たちは体感ゲームに憧れてるんですよ。ゲームセンターでは行列ができる人気だったので。それが家でできるぞ!ってなったらみんなメガドライブを買いますよねw
win-winの関係だったんですよ。
ゲームセンターでヒットしたゲームを家庭用に移植すれば売れるって決まってるわけですし。
格闘ゲームがブームの時にヒットさせたバーチャファイターは家庭用はセガサターンでローンチして販売しています。

戸松

バーチャファイターはセガサターンだったんですね!

TETSUYAさん

ちなみにセガサターンのすごいところは、当時のアーケードゲーム同様のスペックで設計された事と、アーケード版で発表するゲームはセガサターンに移植する事を想定した上でゲームが作られていたんですね。
例えばゲームセンターで稼働した1ヶ月後には家庭用も販売できるよって体制ができてたんです。
メガドライブでAC版移植が売れるっていう味をしめたので、セガサターンもそういう流れを作ってたんですが、後にこのシェアは持っていかれちゃうんですけどねw

戸松

そうなんですか?何にシェア持っていかれたんですか?

TETSUYAさん

RPGです。
そもそも、体感ゲームをゲームセンターに求めている人口と、家庭用ゲームを遊ぶ人口全体とでは、家庭用ゲームを遊ぶ人口のほうが多かったんです。単純に。
そこに、強力な家庭用のキラータイトルであるドラゴンクエストやFFが発売されて負けちゃったんです。

戸松

なるほど、その頃にドラゴンクエストが出てRPGの分野ができていったんですね。

TETSUYAさん

結局SEGAはドラゴンクエストとかファイナルファンタジーのヒットで、それを超えるキラータイトルを自社ハードで出せなかった事で苦戦するわけです。
もしドリームキャストやセガサターンでドラゴンクエストとかファイナルファンタジーみたいなソフトを販売できていれば、歴史は変わってたかも知れない。
メガドライブもセガサターンもいいゲーム機だし、いいゲームソフトも販売はしているんだけど、サードパーティが少なかったのが敗因かな。
SEGAマニアとかアーケードゲーム好きな人からは評価してもらえるけど、RPGとかTVアニメが好きだった子供たちはファミリーコンピューターとかPCエンジンでそういうソフトが販売されてたから、そっちにいっちゃったんです。そうなると、売上も必然的に落ちてきちゃいますよね。

戸松

ハードウェア商戦に遅れが出てしまったんですね。

TETSUYAさん

どうしても勝てなかった。超えたい壁を超えられなかった。
でもある意味、大きな爪痕を残した時期だったかな。
SEGAにとっても1番の黄金期でもあるし、今もなおゲーム業界の色んなところに影響を与えていると思います。
SEGAという企業がどんな企業だったかはこの時期の出来事に集約されている感じがありますね。
日本の中でアミューズメントが一番成功していた企業だと思うんですよね。2022年にアミューズメント事業から撤退しちゃいましたけど・・・。
それまではセガといえばゲームを知らない子達でもSEGAを知ってるくらいだったし。
最近はサミーっていうパチスロの会社とも合併してパチスロの台作ったりして、セガサミーって言えば「ああ、パチンコのね」っていうくらい大人の層にも浸透した企業だった。
だからSEGAって色々ありましたけど今でもメジャーな企業ですよね。

戸松

そうですね。確かにパチスロでも聞いた事ありますし。
あと最近僕はMリーグって麻雀のプロリーグを見てるんですけど、そこでもスポンサーになってプロチームを持ってますよね。

TETSUYAさん

応援したくなるような企業ですね、SEGAは。
今でもメガドライブが好きな人のことをメガドライバーって言うんですけど、そういう人たちはやっぱりSEGAのそういう歴史を見てるし、称賛できるところもあるしで他では体験できないゲームも多くて、熱狂的なファンになりますよね。
ゲーム業界にも大きな影響を与えた企業だし、もっと知られてほしかったなって思います。

戸松

ここまで80年代90年代を中心にSEGAの歴史を主に語っていただいたと思うんですけど、他にもTETSUYAさんが語れることは何かありますか?

TETSUYAさん

メガドライブ、セガサターン、ドリームキャストの3機種を販売してた企業ですが、それも2000年で終わり、つい最近はアミューズメント事業からも撤退はしましたが、今でもパチスロ、パチンコですがアミューズメントに関わって生きている企業です。
SEGAがプレイステーションに負けてしまって忘れ去られつつあったゲーム機たちですが、メガドライブもセガサターンもドリームキャストも名作が多い機種だったので、ぜひこの記事を読んでくれた読者の方にも触れてほしいです。

戸松

熱い気持ちが伝わってきますね!

TETSUYAさん

忘れてほしくないんですよ。SEGAのゲーム機たちを。

戸松

レトロゲーマー全員の願いというか、SEGAのゲームにハマった人はみんな思ってるくらいですよね、きっと。

TETSUYAさん

つい最近はよくあるミニファミコンとかと同じ感じでメガドライブミニ2ってのも発売されて、当時のメガドライブのソフトはメッチャ高いんですよ。
6万とか7万とかのプレミアが付いてるソフトがゴロゴロあって。
それがメガドライブミニ2で遊べるソフトが多いので、オススメです。
是非プレイしてほしいですね!

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